中古マンション売れる駅人気・ランキング、BSET25が発表
2016年9月5日
ここ数年、新築物件価格の上昇や供給減、また国の中古市場活性化の取り組みもあってか、中古マンション人気が少しずつ高まっています。
それでは、どのエリア、どの駅の物件が人気なのでしょうか?「週刊ダイヤモンド」別冊2016年8月21日号掲載のデータから、まずは売り出し事例の多い駅をみてみましょう。
首都圏上位3位は湾岸エリアが占めています。1位は中央区都営大江戸線勝どき駅、2位は江東区の東京メトロ有楽町線豊洲駅、3位は同区同路線の辰巳駅です。上位2位の売り出し事例数は他を圧倒し、それぞれ1017件、1005件。3位の辰巳駅は521件ですから、上位2位が群を抜いていることがわかります。
また、この上位3駅は隣接しており、江東区の豊洲&辰巳エリアは首都圏で最も中古マンションの売り出しの多いエリアだといえます。この湾岸エリアのマンションを購入する層は、短期で売買を繰り返す傾向があり、新しいタワーマンションが発売となると、そちらに移り住むという、他のエリアにはあまり見られない動きがあるとのこと。
4位には、東京メトロ日比谷線広尾駅。7000万円以上の高額案件が多く売り出されています。11位の東京メトロ南北線白金高輪駅、12位の同路線麻布十番駅も含めて、港区のこの近隣するエリアではここ数年大型新築物件竣工が相次ぎ、買い替え需要が発生しているようです。「高額物件を買う人ほど、頻繁に買い替える」という不動産ジャーナリスト目黒孝一氏のコメントもありますが、港区はそのコメントを反映しているようです。
さらに、都内以外では、7位の東急田園都市線たまプラーザ駅。9位のJR横須賀線東戸塚駅などもあります。
それでは、こうした中でも、売り出し価格上昇率、つまり売値が上がっている駅を、つぎにみてみましょう。
1位は横浜市西区みなとみらい線のみなとみらい駅(+12.7%)、2位は同市同区のブルーライン線高島町駅(+9.8%)、3位は港区都営三田線芝公園駅(+9.4%)、同じく3位に中央区都営大江戸線勝どき駅(+9.4%)、4位は横浜市中区JR根岸線桜木町駅(+9.2%)、同じく4位に中央区都営新宿線の浜町駅(+9.2%)と続きます。
横浜市西区のみなとみらい21地区は計画的に住宅供給が行われており、これ以上の新築が増える状況にはなく、今後もこの人気は継続するでしょう。また、高島町駅や桜木町駅も、同地区に隣接しており、横浜湾岸の人気エリアだといえるでしょう。
その他、+9%台に、芝公園、田町、勝どき、浜町、人形町といった港区や中央区の都心&湾岸エリアが並んでおり、この地区の人気、そして売り出し事例が増えることも考えられます。