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中古マンションの売り時は築15年?後悔しない判断の目安を解説

2026年7月17日

中古マンションの売却時期(売り時)を考えるイメージ

「購入したマンションをいつ売るのが得なのか」——住まいであると同時に大切な資産だからこそ、売り時を逃したくないものです。中古マンションの売却では、しばしば「築15年」が一つの目安として語られます。なぜこの時期が意識されるのか、そして最新の制度・相場をふまえるとどう考えればよいのかを、売主の立場で整理します。

なぜ「築15年」が売り時の目安と言われるのか

築15年前後が意識される背景には、「買う側の事情」と「売る側(保有コスト)の事情」の両方があります。順にみていきましょう。

買う側は築年数の浅い物件を好む傾向

中古マンションを探す人の多くは、できるだけ築年数の浅い物件を希望します。鉄筋コンクリート造マンションの法定耐用年数は47年とされますが、これはあくまで税務上の年数で、実際に住める期間はより長いのが一般的です。それでも、立地や価格とのバランスで「築10〜15年くらいまで」を一つの妥協ラインとする購入検討者は少なくありません。一定の築年数を超えると買い手の候補がやや絞られやすい、という点は売主として意識しておきたいところです。

【重要】住宅ローン控除の「築年数要件」は2022年に撤廃された

かつては、買う側が古い物件を避ける大きな理由の一つに住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の築年数要件がありました。以前は「木造は築20年以内、マンションなど耐火建築物は築25年以内」でなければ、原則として控除を受けられなかったためです。この“築25年”を意識すると、買い手側で人気が集まりやすいのは築15年前後まで、という見方につながっていました。

しかし、2022年(令和4年)度の税制改正で、この築年数要件は撤廃されました。現在は築年数ではなく、「1982年(昭和57年)1月1日以降に建築された(新耐震基準に適合する)住宅」であることが要件です。登記簿上の建築日が1982年1月1日以降であれば、原則として耐震基準適合証明書などがなくても住宅ローン控除の対象になります(1981年12月31日以前の建物は、耐震基準適合証明書の取得などが必要)。したがって、「住宅ローン控除の関係で築15年を過ぎると急に売りにくくなる」という従来の考え方は、現在では当てはまりません。買い手にとって、築年数が古い物件のハードルはむしろ下がっています。中古住宅の要件・控除内容は改正が続いているため、最新の詳細は国税庁の公式サイトでご確認ください。

売る側は「維持・修繕コストの上昇」がひとつの節目に

一方、保有し続ける側の視点では、築15年前後から住まいの傷みや設備の更新が気になり始めます。水回り(キッチン・浴室・トイレ・給湯器)などのリフォームは、内容によってはまとまった費用がかかります。「大きなリフォーム費用をかけて住み続けるか、その前に売却して住み替えるか」を検討するタイミングになりやすいのは事実です(リフォーム費用は設備のグレードや施工範囲で大きく変わるため、複数業者の見積りで確認しましょう)。

また、多くのマンションでは修繕積立金や管理費が段階的に値上げされ、大規模修繕(一般に12〜15年周期が目安)の前後で負担が増えることがあります。保有コストの節目という意味でも、築10〜15年あたりは売却を検討する一つのきっかけになり得ます。

築年数帯ごとに、売却で意識したいポイント

「築15年」はあくまで目安の一つで、実際の売り時は物件の立地・状態・住宅ローン残債・住み替え計画によって変わります。築年数帯ごとの一般的な着眼点を整理すると次のとおりです。

築年数の目安売却で意識したいポイント備考
〜築10年価格が比較的落ちにくく、買い手も付きやすい住宅ローン残債が多く残りやすい時期。売却額で残債を返済できるか要確認
築10〜15年設備更新・大規模修繕の節目。住み替えの検討時期になりやすい修繕積立金・管理費の値上げの有無を確認
築15〜25年価格は緩やかに下落。相場観と管理状態の見せ方が重要新耐震基準(1982年以降)なら買い手は住宅ローン控除を利用可能
築25年〜リフォーム・管理状況しだいで評価が分かれる近年は築古の成約も活発。相場は個別性が大きい

※上表は一般的な傾向の整理です。個別の相場は必ず実際の成約データで確認してください。

近年は「築古」でも売れている——相場は必ず時点で確認を

「築年数が経つと売れない」とは一概に言えません。国土交通大臣指定の不動産流通機構(レインズ)によると、2025年の首都圏中古マンションの成約件数は49,114件(前年比31.9%増)と3年連続で増加し、成約物件の平均築年数は26.58年(前年24.53年)と経年化が進んでいます(東日本レインズ調べ・2025年)。価格も高値圏で推移しており、築年数が古めの物件でも条件しだいで取引が成立しています。ただし相場は地域・時期で大きく動くため、断定はできません。売却を検討する際は、レインズ・マーケット インフォメーションなどで、近隣・同条件の直近の成約価格を必ず確認しましょう。

売却の第一歩は「いくらで売れそうか」を正しく知ること

売り時を判断するうえで欠かせないのが、自分のマンションが今いくらで売れそうかを把握することです。査定額や売却スケジュールは、依頼する不動産会社の販売力によっても変わります。まずは複数の不動産会社に査定を依頼し、金額とその根拠(査定理由)を比較したうえで、信頼できる会社を選ぶのが堅実な進め方です。不動産の一括査定サイトを使えば、複数社の簡易査定額を一覧で比較でき、会社選びの手間を減らせます。

なお、住み替え(買い替え)を伴う場合は、売却代金の入金時期と新居購入の資金計画を合わせて考える必要があります。新たに住宅ローンを組む際は、金利だけでなく事務手数料・保証料などの諸費用も含めて比較するとよいでしょう。諸費用の分かりやすさや団信の内容を重視するなら、SBI新生銀行の住宅ローンなども選択肢の一つとして検討できます。

よくある質問(FAQ)

Q. 築15年を過ぎると、もうマンションは売れないのですか?

A. そのようなことはありません。前述のとおり、近年は平均築年数26年台の中古マンションも活発に取引されています。築15年はあくまで「設備更新や保有コストの節目」であり、売れなくなる境目ではありません。立地や管理状態が良ければ、築年数が経っていても十分に買い手は付きます。

Q. 住宅ローン控除は「築25年まで」ではないのですか?

A. それは2021年までの旧要件です。2022年の税制改正で築年数要件は撤廃され、現在は「1982年1月1日以降に建築された住宅(新耐震基準)」であることが要件です。1982年以降の建物であれば、築年数が古くても買い手は住宅ローン控除を利用できます(詳細・最新情報は国税庁サイトでご確認ください)。

Q. 結局、売り時はどう判断すればよいですか?

A. 「築○年だから」と年数だけで決めるのではなく、①住宅ローン残債と売却見込み額の関係、②修繕積立金・管理費の値上げや大規模修繕の予定、③住み替え計画、④近隣の直近の成約相場を総合して判断するのがおすすめです。まずは査定で現在の相場観をつかむことから始めましょう。

マンションの売却は、事前に相場と費用・税金の見通しを立てておくほど、手取り(売却額−費用−税金)で損をしにくくなります。焦らず、ご自身の時間と資金計画に余裕を持って進めることをおすすめします。

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