メガバンク、2017年4月の住宅ローン金利を一斉上げ マイナス金利前水準に
2017年4月27日
2017年4月、3大手都市銀行が住宅ローン金利を一斉に引き上げました。マイナス金利政策導入前の水準に戻ることとなります。
三菱東京UFJ銀行の10年固定型の最優遇金利は、年1.05%と3月比で0.50%上昇です。昨年7月から行なっていた、金利引き下げキャンペーンを終了し、事実上の大幅な引き上げです。他行では、三井住友銀行は1.05%と3月から0.25%高。みずほ銀行は、0.90%と0.05%の引き上げ。三井住友信託銀行は0.55%、りそな銀行は0.95%で、この2行は前月から据え置きとなっています。
4月からの転勤や入学に向けて、2月及び3月は住宅購入やローン契約が集まる傾向があります。銀行や金融機関にとっては、まとまった需要確保のための競争の激しい時期。この間、金融機関はローン金利は低く抑えていましたが、一方で、昨年後半の米トランプ新政権誕生により、長期金利は上昇、住宅ローン金利は下げ止まりとなっていました。今回4月の上昇は、その反動と考えられます。
米金利上昇とともに、日本の長期金利もプラス圏に戻ってきています。しかし、日銀は昨年9月から長期金利を0%程度に誘導するための政策枠組みを取り入れており、金利の急上昇という局面にはなりにくいでしょう。
住宅ローンの金利が高くなれば、ローン自体が借りにくくなり、買い手の購入意欲が減退する可能性もあります。不動産売却を考えているのなら、市場が冷え込む前に、早めに対策を打っていかなければなりませんね。