ピロティ構造の住宅に注意!耐震性に難あり?!
2016年5月12日
1階部分は柱だけの空間で駐車場等として利用、2階以上を居住空間などにする建築方式をピロティ構造と呼びますが、こうしたピロティ構造のマンションは構造的に地震に弱いと言います。
4月の熊本地震でも、1階駐車場部分が原型をとどめぬほどに変形したマンションが話題になりました。1階に駐車された車はぺっしゃんこに潰れ、外に出すことすらできません。
耐震性の1つの基準が1981年に施工された新耐震設計基準をクリアしているかどうか。しかし、その基準が適用された1983年以降の建物であっても、ピロティ構造の建物は阪神淡路大震災で大きな被害を受けたものもあります。
車や人の出入りの考えられたピロティ構造は、開放的で利便性があります。しかし、壁の少ない、柱だけで上部を支える構造は、一般的な壁に囲まれた建物よりも、確実に強度が落ちるのです。1階が駐車場になっているもの以外にも、大きなテナントが入っている物件、また柱以外の壁部分がガラス張りになっている物件なども、構造上強度は弱くなります。
それでは、どんな構造の建物が安全性が高いといえるのでしょうか?箱型の壁で囲まれた建物がもっとも耐震性が高く、安全です。そして、高層マンションは上部の重量が高くなりますので、中低層のマンションの方が地震の被害は低めになります。
阪神淡路大震災後、ピロティ構造の建物の多くが耐震補強工事を行っています。ピロティ構造だからといって、即危険ということではありません。耐震補強が行われているかどうかを確認することが必要です。