ソーシャルゲームのGREEが不動産ビジネスに参入
2015年1月14日
GREEが12月10日に不動産ビジネスへの参入を発表しました。
GREEといえば、言わずと知れたソーシャルゲーム開発・運営の会社。当初はPC向けのSNSサイトとしてスタートしましたが、今は携帯電話向けのゲームを全面に押し出したSNSとして多くのユーザーを獲得。最近では、中古ブランド買取などの他業種にも進出しています。
そんなGREEが次に目をつけたのが、不動産ビジネス。サイト名は「いえとも」(ietomo)。売買物件を扱う不動産ポータルサイトとなります。
不動産ポータルサイトと言えば、「HOME’S」「SUUMO」などが有名。今回GREEはどのように「HOME’S」「SUUMO」などの先行大手に差をつけようとしているのでしょうか?
不動産サイト大手のSUUMOは不動産会社から情報掲載の広告料金をもらう「掲載課金型」というビジネスモデル。HOME’Sは問い合わせがあったときに広告料金をもらう「反響課金型」と掲載課金型の双方を組み合わせた形。
この掲載課金型というビジネスモデルでは、掲載するだけで料金が発生するため、不動産会社としては、成約の可能性が低い物件については掲載したがらなくなります。その結果、掲載される不動産は不動産会社のバイアスがかかったものに。件数も少なくなりますし、ニーズが少ないと判断される物件のネット閲覧が不可能になります。
そのような先行モデルに疑念をもったGREEは「成功報酬型」モデルを採用。このモデルでいくと、掲載時にお金がかからないために、不動産会社としてはニッチな物件の掲載も可能に。そのため、登録物件数は既に先行大手を上回る結果に。
「当該不動産が有用かどうかはお客さんが決めること。」それを地で行く取り組みと言えます。
また、取引の成約時には、買主も「お祝い金」を受け取れるなど、発想としては、求人ポータルのリブセンスと共通しています。
ソーシャルゲーム開発で培ったサービス開発・運営能力を余すことなく発揮した不動産ポータルサイト「いえとも」(ietomo)。今後、大きく伸びることが期待されます。